すっぽんには、脂質異常症の予防や改善に効果がある不飽和脂肪酸やアミノ酸などの成分が豊富に含まれています。
また、肥満を予防する、活性酸素を除去する、などの脂質異常症に効果がある働きがあります。
脂質異常症に効果がある成分
すっぽんは、脂質異常症の予防や改善に効果がある不飽和脂肪酸やアミノ酸を豊富に含んでいます。
【脂質異常症とは?】
脂質異常症とは、血液中に含まれる中性脂肪や悪玉コレステロールが一定の基準よりも高い、または善玉コレステロールが一定の基準より低い状態をいいます。
脂質異常症の人は、血液がどろどろの状態になったり悪玉コレステロール(LDL)が血管の壁に沈着して血管が狭くなったりします。
そのため、脂質異常症が進行すると血管が固くなる動脈硬化になり、最悪の場合は脳血栓、脳梗塞、心筋梗塞など生命にかかわる重篤な病気を引き起こします。
不飽和脂肪酸
すっぽんは、中性脂肪値やコレステロール値を下げて血液をさらさらにする働きがある不飽和脂肪酸を豊富に含んでいます。
すっぽんには、以下の不飽和脂肪酸が含まれています。
成分名 | 効果 |
---|---|
DHA(ドコサヘキサエン酸) EPA(エイコサペンタエン酸) |
・中性脂肪値やコレステロール値を下げる ・善玉コレステロールを増やす |
リノール酸 | 血液中のコレステロールを減らす |
オレイン酸 | 悪玉コレステロールだけを減らす |
リノレン酸 | 体内でDHA、EPAに変換される |
特にDHAやEPA、リノール酸、リノレン酸は、体内で合成できないため食事で摂取する必要がある必須脂肪酸で、不足しがちです。
また、すっぽんには悪玉コレステロールだけを減らすことでコレステロール値を下げるのに効果的なオレイン酸も含まれています。
すっぽんは、これらの必須脂肪酸やオレイン酸の働きで、脂質異常症の予防や改善に効果があります。
脂質異常症に効果がある働き
すっぽんには、脂質異常症の原因となる肥満を予防したり、脂質異常症が引き起こす恐れがある動脈硬化を予防したりする働きがあります。
肥満を予防する
すっぽんは脂質異常症の原因のひとつ、肥満を予防する効果があります。
肥満になると血液中の中性脂肪値が上がるので、脂質異常症になりやすくなります。
すっぽんには、代謝を良くして太りにくくする、ダイエットに効果がある成分が含まれている、などの働きがあるので肥満を予防、改善します。
活性酸素を除去する
すっぽんには、動脈硬化の原因となる活性酸素を除去する働きがあります。
脂質異常症を放置すると動脈硬化を引き起こします。
動脈硬化が進行すると血栓ができ、脳血栓や脳梗塞、心筋梗塞などの重篤な病気を引き起こす場合があります。
ですので、脂質異常症の人は動脈硬化に進行しないように注意する必要があります。
活性酸素は、ストレスや加齢、たばこなどが原因で増えすぎると正常な細胞を攻撃して酸化させてしまいます。
動脈硬化は、血液中の悪玉コレステロールが活性酸素の攻撃によって超悪玉コレステロール(酸化悪玉コレステロール)に変化することが原因で起こります。
すっぽんには高い抗酸化作用(活性酸素を除去する働き)があるビタミンEが含まれているので、活性酸素を除去して動脈硬化を予防します。
ビタミンCを一緒に摂ると効果的
ビタミンEは、自らが酸化されることで他の物質が酸化されることを防ぎます。
ビタミンCには、酸化されたビタミンEを再生する働きがあります。
その上、ビタミンCにも抗酸化作用があるので、ビタミンCとEは同時に摂取するとより高い抗酸化作用を発揮します。
すっぽんとビタミンCを一緒に摂取すると、より高い抗酸化作用で脂質異常症が動脈硬化を引き起こすことを予防します。
食生活の見直しも必要
このように、すっぽんには脂質異常症を予防、改善する効果があります。
しかし、すっぽんを摂取するだけで脂質異常症が予防できたり、改善されたりするわけではありません。
すっぽんを摂取しつつ毎日の食生活を見なおし、以下のことを心がけると脂質異常症の予防、改善により高い効果が期待できます。
- 動物性の脂肪の摂取を控える
- DHAやEPAを多く含む青魚を積極的に食べる
- 植物性たんぱく質を取る・・・血液中のコレステロールや中性脂肪を減らす
- 食物繊維を多く摂る・・・中性脂肪やコレステロールの吸収を抑える
- 適度な運動を行う・・・善玉コレステロールが増える、中性脂肪が減る